3ヶ月でイギリスのMBAに合格した方法
筆者は、2019年1月からイギリスのMBA留学の準備をして、2019年3月末に出願した大学2校から合格(Offer)をいただきました。
実際に留学準備に要した期間は3ヶ月でした。どのような方法で短期間で合格をもぎ取ったのかを紹介したいと思います。
MBA留学に問わず、基本的には何事も早め早めの準備が大切です。早めにMBA留学の準備をすることで、合格の確度が高まります。筆者の事例はあくまでもイレギュラーなケースですので、その点はご承知おきください。
最短で合格をもぎ取ったポイントは、1) ある程度レベルの高い大学でGMATが不要な大学を選び、2) 志望動機書(Personal Statement)と履歴書(Curriculum Vitae)の内容を厚くしたこと、3) IELTSは合格(Offer)してから提出するといった戦略を立てて、計画通り実行できたからだと思っております。
まずは情報収集と出願までの準備計画を立てること
MBA留学に限らず、「情報収集→計画→実行」のプロセスは非常に重要です。
やみくもに受験対策をするのではなく、まずは「敵を知る」ことが大切です。敵を知ることで、対策を練ることができます。
情報収集をした上で、PDCAサイクルを行っていきます。
特にMBA受験においては、Plan(計画)が非常に重要です。正しい方向性を定めて、正しい努力(Do→ Check→ Act)をすることで、効率良くMBAの出願準備ができます。
情報を制する者は受験を制す!!
筆者は、MBA留学をすると決めてから、徹底的に情報を収集しました。情報収集の方法は、大きく分けて以下の4点です。
- インターネットから情報を収集
- 留学経験のあるOB・OGにヒアリング
- 留学エージェントの活用
- 留学に関する書籍の購入
インターネットから情報を収集
まずは、インターネットから情報を収集しました。Google検索にて、「イギリス 留学 MBA」などと検索をして、以下の内容を調べました。
【インターネットで調べた内容(箇条書き)】
- 入学時期
- 留学期間
- 学費
- 滞在費
- 大学のランキング
- イギリスの政治・経済状況
- イギリスの物価
- 出願最低条件
- MBA卒業生の進路
- MBAのプログラム 等々
留学経験のあるOB・OGにヒアリング
筆者の努める会社には、イギリスやアメリカの大学で学んでいた人が多くいたため、まずはイギリスに留学した人をピックアップして個別にランチに誘いました(ランチは奢りましょう)。そして、以下の点をヒアリングしました。
- 留学前の準備(出願書類の作成、どの留学エージェントを活用したのか等々)
- 留学中の感想(イギリスのこのエリアがお勧め、こうやって節約した等々)
- 留学を経験した上での筆者へのアドバイス(もし何かあれば)
思い切って自分の意思(MBA留学したい気持ち)を伝えたことで、ほとんどの人が応援してくれました。また、仲の良い同僚は、イギリスのMBA留学経験のある友達を紹介してくれました(本当に有難い)。
このような理由から、ランチ作戦は大成功でした。
筆者は、定期的に海外留学のイベントやセミナーを行っている留学エージェントを活用しました。そこで、筆者が志望する大学のOB・OGとの意見交換会ができるイベントに申し込み、先輩方のお話を聞いてきました。
MBA留学をしたOB・OGの方々は総じて「MBA留学してよかったよ!」と仰っており、留学のモチベーションが上がったことを記憶しております。
MBA留学した後のキャリアについても知ることができた点も良かったです。
MBA留学をしたOB・OGの方々と連絡先を交換し、イベント以降も色々と留学に関しての質問をさせていただきました。
どうしても身近にMBA留学をしたOB・OGがいないという方は、FacbookやLinkedInなどのSNSを活用して、MBA留学をしたOB・OGを探してコンタクトしてみるのも良いかと思います。
筆者の知り合いの中には、SNSを活用してMBA留学をしたOB・OGから情報を集めている人もいました。
留学エージェントの活用
当初は2020年9月にイギリス留学をすることを検討していましたが、留学エージェントの担当カウンセラーから、
2019年9月の入学もまだ間に合いますよ。チャレンジしてみてはどうでしょう。
と、発破をかけられたため、標題のとおり、筆者の「3ヶ月でイギリスのMBAに合格するためのプロジェクト」が始まり、なんとか合格したのです。
担当してくれたカウンセラーは、留学までの計画を立ててくれたので、いつまでにコレをしなければいけないといったマイルストーンを明確に理解することができました。
具体的には、以下の項目のデットラインを把握した上で諸々の準備を行っていきました。
- 学校選定
- 出願準備
- 志望動機書(PS: Personal Statement)の添削
- 出願
- 進学先決定
- 渡航準備
- 渡航
留学エージェントを活用したことで、学校選定から渡航までのスケジュールを体系的に理解でき、コレがとても役に立ちました。
留学エージェントのカウンセリングを受けたおかげで、MBAの合格をもぎ取れたとも言えます。
留学に関する書籍の購入
イギリスのMBA留学に必要な書籍を一通り購入しました。
MBA留学をする上で購入して良かった書籍を3つ紹介します。書籍は沢山買いましたが、この3冊が特に役に立ちました。
留学準備に役立った書籍1: 新装版 大学院留学のためのエッセーと推薦状
MBA留学のために提出が必要なエッセー(志望動機書)と推薦状の書き方を学ぶことができました。沢山のサンプルがあり、文章構成や表現の仕方等を学ぶことができました。
また、筆者は推薦状2通のドラフト作成も行いました。大学の教授と職場の上長から推薦状を作成(ドラフトを基に加筆)いただき、推薦状にサインを貰いました。この書籍がなければ四苦八苦していたと思います。この書籍がなかったと思うとゾッとします。
留学準備に役立った書籍2: The Official Cambridge Guide to IELTS Student's Book with Answers with DVD-ROM (Cambridge English)
IELTS対策はこの一冊でOKです。
模擬テストが8回分収録されており、ボーリューム満点です。IELTS対策はあれこれ手を出さずにこの一冊を最低3周やりこみ、すべての問題を解けるようにしておけば、対策はバッチリかと思います。
留学準備に役立った書籍3: IELTS必須英単語4400
IELTSの過去問を徹底的に分析した上で作成された単語集です。日常生活では使用しないような難しい単語もIELTSのReadingでは結構出てきます。試験の直前まで単語の暗記は必須です。この単語集はシンプルなデザインでとても使いやすいのでオススメです。
大学選定:MBAを学びたい大学を選びましょう
MBA留学をする上での基本的な情報収集をした後、大学の選定を行います。
筆者は大学の雰囲気を知るために、1) 各大学のホームページ、2)各大学のYoutube、3)各大学の位置(Google Mapを活用)を調べました。
Youtubeでは、文章や写真からでは把握できない大学の雰囲気を知ることができました。
Google Mapを活用して各大学の位置を調べることで、イギリスのどの辺りに大学が位置しているのかを知ることができ、また、中心市街地と大学との距離を調べることで、大学界隈で効率よく生活できるかどうかを調べました。食材や日用品の購入に30分〜1時間ほどかけて中心市街地に行く必要がある場合、効率良く生活できないだろうなぁと思ったためです。
また、大学のある都市の人口を調べることで、都市の規模感も大凡把握できました。
あとはGoogle 検索にて、「UK MBA Rankings」などと検索をして、ある程度有名な大学を選定しました。最終的には、Ivy League for the UKの中の学校2校を選定して、合格(Offer)をいただきました。
GMATは捨てた
Cambridge Universityや、Oxford Universityなどのような超難関大学はGMATのスコアの提出が必要で、GMATのスコア 650以上が求められると言われてます。
GMATの対策は約4~6ヶ月ほどかかると言われてますので、GMATの提出が不要な大学を選びました。
上述したIvy League for the UKの中には、GMATの提出が不要な大学が何校かあります。
費用対効果(GMAT対策にかける時間と費用、それに見合う効果:キャリアステップ等)を考えた際、GMATの提出が不要なIvy League for the UKの大学を選定することが、一番コスパが高いと判断しました。
もちろん、Cambridge Universityや、Oxford Universityなどはネームバリューがありますが、Ivy League for the UKの中にはノーベル受賞者を何人も輩出している有名大学がいくつもあるので、しっかりと大学を調査して選定すると、GMATの提出が不要なコスパの高い大学を見つけることができるのです。
留学エージェントのカウンセラーとGMATに関して少し話したところ、
将来的にGMATをMBAのRequirementsに入れる大学が増えるかもしれない。
と、仰っていたので、RequirementsにGMATが入っていない「今」が、「GMAT不要でコスパの高い大学」に入れるチャンスかなとも思っております。
IELTS対策は後回し
志望する大学が決まったら、1)志望動機書、2)履歴書、3)推薦状を準備していきます。
IELTS対策は後回しでOKです。
出願の際、IELTSのスコアを提出しなくても、1)志望動機書、2)履歴書、3)推薦状をしっかりと作成すれば、大学から条件付き合格(Conditional Acceptance)を得ることができます(もちろん、落ちてしまう人もいますが・・・)。
順序としては、しっかりと、1)志望動機書、2)履歴書、3)推薦状を準備して先に志望する大学に出願し、出願した後に、IELTSの対策をしっかりと行い、各大学のRequired IELTS scoresに達すれば入学することができるのです。
筆者の場合、1月からMBA入学の準備をはじめたため、大学選定後、速やかに出願書類の準備をはじめました(2月末に出願書類を提出しました)。当初から条件付き合格を狙っていたので、IELTSの受験は出願してから本格的にはじめました。時間がない人は出願書類の準備を優先して、IELTSの対策は後回しにするのが合格をもぎ取る秘訣です。
MBA合格のカギは志望動機書と履歴書、推薦状である
志望する大学が決まったら、1)志望動機書、2)履歴書、3)推薦状を準備していきます。
時間がない人は、IELTSの対策は捨てて、1)志望動機書、2)履歴書、3)推薦状の準備を優先しましょう。
早く出願した人が有利
イギリスは出願審査において、ローリング審査と呼ばれる審査方法が採用されています。これは、願書が届いた順番に目を通して、合格者をどんどん出していく方式です。
MBA留学においてもライバルが出願する前に願書を出してしまった方が有利なのです。
早期出願は奨学金の獲得にも有利なのか?
願書提出後、大学によっては、インタビューがあります。
大学側が、「この学生を入れたい」と思えば、奨学金を出してくれる大学もあります。
筆者の場合は、願書提出→条件付き合格→インタビュー試験(奨学金を付与するかの試験)→奨学金GET、と言った流れで幸いにして奨学金をGETすることができました(大学によっては、願書提出→インタビュー試験→条件付き合格、と言った流れの大学もありました)。
他方で、上述したとおり、イギリスはローリング審査方式をなので、どんどん合格者が出てきますので、出願が遅くなると、奨学金の獲得チャンスもどんどん減っていく可能性があります。
そういった理由からも早期出願をした方が良いかと思います。
幸いにして、筆者は経歴(CV)が魅力的だったようで、大学側に「こいつを入れたい」と思わせることができ、奨学金をGETできました。
志望動機書、履歴書、推薦状の作成は本気を出して作成すべし
先に述べたとおり、志望動機書、履歴書、推薦状の内容を見て、大学側は奨学金を付与するかどうかを決めます(インタビュー試験のある大学はインタビューの内容も加味されます)。
海外でMBAを取得する際、費用はとんでもない額になります。
筆者は、私費でMBA留学をするため、奨学金を得れるかどうかは死活問題だったのです。必死に頑張って志望動機書、履歴書、推薦状を作成しました。
筆者の場合、経歴(CV)が光っていたようで、インタビュー試験中
に、「お前、色々な経験しているな(驚)。純粋に凄いじゃないか!!」と言われました。そして最終的に奨学金をGETできました!
志望動機書作成のポイント
志望動機書作成のポイントは以下の記事に記載してますので、良かったら読んでみてください。
志望動機書を作成したら、必ず英語を添削してもらいましょう。
志望動機書、自己推薦書、エッセイ等の添削は海外のトップスクールの合格実績が多い「TopAdmit」が便利です。
「TopAdmit」は、添削だけでなく、留学出願エッセイ・志望動機書の編集やアドバイスもしてくれます。入学に係る重要書類をプロフェッショナルに確認してもらえるという安心感も有り難いですね。
添削を受けることで、1) 英語の文章構築力の改善、2) ビジネス独特の語彙や言い回しが身につき、3) 添削済みの英語表現に修正した上で安心して願書を提出できます。
活用のポイントは、「MBA受験でこのような書類の提出が必要であり、このようなスキルを身につけたい」としっかりと此方の意思を伝えましょう。せっかくお金を払っているのですから、上手にサービスを活用するようにしましょう。相手方も柔軟に対応してくれると思います。
これまで経験した事はすべて履歴書に書くべし
先に述べたとおり、筆者はこれまで勤め先で経験したプロジェクトのすべてを履歴書(CV)に書き込みました。
留学エージェントのカウンセリング担当者からは、
あおねこさん、ちょww
えっと〜。。
履歴書(CV)ですが、結構書かれていますけど、普通多くても2頁くらいですよ。。
と、言われてしまいました。
が、此方としては作戦があり、履歴書(CV)で他の応募者との差をつけたいと思っていたので、以下のように返答しました。
これで出してください。
これらのプロジェクトすべては自分が培ってきたものであり、貴重な経験を示すためのエビデンスです。
特に字数制限がないのであれば、この内容のまま提出してください。
担当カウンセラーからは、結構引かれましたが、自分が経験したプロジェクトはすべて記載して履歴書(CV)を提出しました。ボリュームとして6頁ほどでした(2,000 words)。
※当然ですが、履歴書に「嘘」は絶対に書いてはいけません。
自分でもどん引きするくらい履歴書(CV)は書き込みました。しかし、何年もサラリーマンとして馬車馬のように働いた証ですので、しっかりと自身の実績を記入しました。
大学院時代に査読付きの論文も、とある学会に出しており、受賞したこともあるので、そういったアカデミックな分野についてもくまなく記載しました。
この履歴書(CV)と、インタビューでのしっかりとした受け答えができたおかげで、奨学金をGETすることができたと思っています。
推薦状のドラフトは自分で作成すべし
MBA受験の際、推薦状は基本的に2通必要です。
1つは、アカデミック分野(大学でお世話になった教授等)から、もう1つは、ビジネス分野(直属の上司等)から推薦状をもらうことが必要です。
まずは、推薦状を書いてくれる人を見つけなくてはなりません。依頼する際は、失礼がないように、此方の事情をしっかりとお伝えした上で、推薦状の依頼をしましょう。
無事に推薦状の承諾を頂いた際、「ドラフト作ってくれないかなぁ」とお願いされることがあるかと思います。大学の教授も会社の上司も日々の業務で多忙かと思いますので、推薦状のドラフトは此方で用意するのが良いでしょう。推薦状の承諾を頂いただけることだけでも有り難いことです。
推薦状のドラフト作成は当然のことだと思い、此方で作成しましょう。先に紹介した新装版 大学院留学のためのエッセーと推薦状 (留学応援シリーズ)が推薦状作成の際に大いに役立ちます。
この書籍を活用したことで、英語表現や言い回しの幅が広がりましたし、きちんとした起承転結の推薦状を書く事ができました。
最後に「TopAdmit」を活用して、講師陣に作成した推薦状を添削してもらいましょう。
公式サイト: 【TopAdmit】MBAトップスクールのエッセイ編集・添削・翻訳サービス
IELTS対策
出願が終わり次第、すぐにIELTSの対策をしましょう。
IELTSの対策に関しての記事をいくつかブログに記載しておりますので、以下の記事も読んでいただけますと幸いです。
インタビュー対策
2019年2月末に願書を志望する大学2校に提出しました。約1ヶ月後(4週間後)に1校から、「書類選考が通過し、インタビューを実施したい」といった連絡を受けました。
もう1校は6週間後に合格の通知が届き、その後、奨学金を付与するかどうかのインタビューが行われました。
インタビューでは、志望動機書や履歴書では測定できない、人間性やコミュニケーション能力をアピールできるチャンスです。
以下の記事にインタビューの対策方法をまとめましたので、コチラもよかったら読んでみてください。
有料コンテンツの目次(イギリスMBA合格者によるインタビュー対策のすべて)
有料コンテンツの『イギリスMBA合格者によるインタビュー対策のすべて』では、無料記事『イギリスMBA合格者によるインタビュー対策方法の紹介』の内容をより具体的に解説した内容になっております。関連記事「3ヶ月でイギリスのMBAに合格した方法」も無料なので、よかったら合わせてお読みください。