現在完了形を使用したがるイギリス人
こんにちは!Aoneko( @blue_cats03)です。
今回は、現在完了形を好むイギリス人についての記事です。
◆ロンドンのスタバに行った時、
Have you got a latte? とイギリス人は言いますが、◆シアトルのスタバに行った時、
Do you have a latte? とアメリカ人は言います。イギリス人は「現在完了形」を好んで使いますが、アメリカ人は「過去形」を使います。https://t.co/skx5JtZ9vI#英語の多様性
— Aoneko Lab (@blue_cats03) October 13, 2020
イギリス人は現在完了形をアメリカ人は過去形を使う傾向
イギリス人は「現在完了形」を使う人が多く、アメリカ人は「過去形」を使う人が多いです。
例えば、「学生証をお忘れでしょうか?」と訳してみましょう。
Have you forgotten your student identification(ID) card?
イギリスではこれが正解です。しかし、アメリカの多くの人々にとっては、違和感を感じる表現のようです。アメリカ人にとって、現在完了形は「起きたばかりのこと」や「少し前に起きたこと」の話をするときに使うものではなく、「人生における経験」を語るときの表現なのです。
つまり、この英語は「学生証を忘れたことがありますか?」というようにアメリカ人には聞こえてしまうようです。
では、多くのアメリカ人はこれをどう表現するのでしょうか。実は、「過去形」を使う人が多いのです。
Did you forget your student identification(ID) card?
面白いことに、イギリス人の耳にはこちらの方が「学生証を忘れたことがありますか?」的に響きます。つまり、イギリス人にとっての過去形は「過去に起きたことで、もはや今は問題ない」と聞こえるようです。
現在完了形を使うと「近い過去に起きたことが今でも問題である」という意味になります。
要するに I've forgotten my student identification(ID) card. と言うと、イギリスでは「忘れてしまって今でも困っている。助けて!」というニュアンスが出てきます。
同じ英語といえどもイギリスとアメリカでは異なるところもある。
直近で起こったことを
アメリカ:過去形
イギリス:現在完了形
を用いる。
ついさっき鍵をなくした場合→アメリカ;I lost my key. イギリス; I have lost my key.— 帰国東大生の英語bot (@etodai_bot0401) November 1, 2016
どうしてイギリス人は現在完了形をよく使うのか?
どうしてイギリス人は現在完了形を好んでよく使うのか?
上述したように現在完了形に含まれるニュアンスや捉え方がアメリカ人とは異なるというのがその理由です。
「経験の意味での現在完了形」として使用するアメリカ人に対して、「起きたばかりのこと」や「少し前に起きたこと」の話をする時に現在完了形を使用するのがイギリス人です。
アメリカ人にはどうしても「人生における一つの経験」と響いてしまうため、彼らは普段過去形を使うのです。
そうそうアメリカ人は完了形を使わないで過去形で済ます傾向にある!
イギリス人はその逆で現在完了をとことん使いまくる!
I noticedで良いのに、I have been made awareとか😂
あとhaveじゃなくてhave gotの多用。
Have you got a pen?で「ペン持ってる?」とかね。 https://t.co/Wn55xePZzf— Noire@圧倒的美少女 (@Lovelylndeed) November 30, 2018
あと、イギリス英語とアメリカ英語でこの完了形の捉え方が若干違う。たとえば、「もうお昼ご飯食べた?」という文は本来なら現在完了で言う。Have you had lunch yet?が正しいけれど、アメリカ人はこれを単純過去で言うことが多い。
— Yumi(明場由美子)🐱英語発音コーチ (@englishbootcamp) September 15, 2015
本来であれば「現在完了形」が使われるところですが、アメリカ英語ではこのように、イギリスなら現在完了形を使うところを、あっさりと(簡単な)過去形で済ましてしまう、ということも多いですね。
— baron_ryukyu1986 (@baron1020) April 25, 2010
このことからも英語の多様性を感じますね!
最後に、ユーチューブの「Simple English Videos」は英語の単語や文法などを学べるチャンネルですが、アメリカ英語とイギリス英語の違いについてのレクチャーもあります。
どの作品もコメディタッチな作りなので、楽しんで英語を学べます。
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イギリス英語の使い方を学ぶことで、イギリス人の精神も学ぶことができます。
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