ストラトフォード(Stratford)運河の歴史と水門を現地で調査
ストラトフォード=アポン=エイヴォン(Stratford-upon-Avon)は、イングランド中部のコンパクトな街です。この街はシェイクスピア誕生の地として有名で、いたるところにシェイクスピアの名前やイラストを見ることができます。
出典:当サイト撮影
図:街中にあるシェイクスピアのイラスト
ストラトフォード(Stratford)運河の歴史
出典:当サイト撮影
図:ストラットフォード運河とボート
出典:当サイト撮影
図:Canal & River Trustの看板
ストラットフォード運河の建設は1793年の英国議会法によって認可されました。
その後、建設がはじまり、ストラットフォード運河は、1816年6月24に開設されました。
開設当時、運河は主に石炭の運河として使用されました。1823年までには、ストラットフォードに輸送される石炭は年間約3,000トンまでになりました。
1827年に運河会社は、第2運河の建設のために、新たな用地を買収しました。
開設から約10年後の1833年になると、輸送量はおよそ3倍にも増え、年間の輸送料は10,000トンにまで達しました。
1851年には、石炭積み降ろし用埠頭の数は合計11に上り、その他にも、銅用、ガラス用、木材用の埠頭が各々1つあり、埠頭からの輸送には、近くの路面鉄道の引き込み線が使用されました。
運河による輸送は、1859年にストラットフォードまで鉄道が延びたことから衰退しました。
1903年には、第2運河が埋め立てられ、バンクロフト運河のみが、今日の形で残りました。その後も、運河輸送は衰退を続け、運河は荒廃しました。
一方で、近年になると、運河を見直す風潮が高まり、ボランティア活動と囚人の労働によって復興され、1964年7月11日に女王陛下によって再オープンされました。
現在、バンクロフト運河はイギリス河川局によって管轄されており、全長2,000マイルに上るイギリスの内陸水路につながっています。
内陸の水路は、ヨークからプリストル、リンカン、そしてランゴレンまで広がっています。
ストラトフォード(Stratford)の運河の概要
ストラトフォード運河の概要は以下のとおりです(参考資料:Canal & River Trust)。
全長:25.5 miles (約41km)
水門:54カ所
ストラトフォード(Stratford)の水門
出典:当サイト撮影
図:ストラトフォードの水門(1/4)
出典:当サイト撮影
図:ストラトフォードの水門(2/4)
出典:当サイト撮影
図:ストラトフォードの水門(3/4)
出典:当サイト撮影
図:ストラトフォードの水門(4/4)
【上流から下流への運行】
水門中の水位は、下流の水位となっています。
下流側の水位(ボトム・ロック)が開き、ボートは下流から水門に進入し、ボトム・ロックが閉められます。
ウインドラスを使用して、パドル・ギアを回すと、トップ・ロックの弁(スルース)が開きます。
水はトップ・ロックのレベルから水門に流れ込みます。
水門中の水位が上流側と同じになると、水門が開かれます。ボートはここで水門を出ます。
出典:当サイト撮影
図:ストラトフォードの水門図
ストラトフォード(Stratford)の運河と水門を動画で紹介
ストラトフォードの運河と水門の様子を動画にしました。
よろしければ、以下のYoutubeから見てみてください。
【ストラトフォードの運河(#1):Stratford Canal】
【ストラトフォードの水門(#2):Stratford water gate】
ストラトフォード(Stratford)でボートを楽しむ
運河とは少し話が変わりますが、ストラトフォードは自然がとても豊かで、エイヴォン(Avon)川に沿ってランニングをする人やボートを漕ぐ人が多くいます。
出典:当サイト撮影
図:エイヴォン川とその周辺
上の写真(タイトル:「エイヴォン川とその周辺」)の奥に見える赤レンガの建物はRoyal Shakespeare Theatreです。1,000人以上を収容できる劇場で、カフェやレストランが併設されております。
出典:当サイト撮影
図:ボートを準備する様子
ストラトフォードでは、会員制のボートクラブがあり、メンバーになるとストラトフォードの自然を楽しみながらボートを漕ぐことができます。
出典:当サイト撮影
図:ボートクラブの入り口
出典:当サイト撮影
図:ボートを漕ぐ様子
ボートでストラトフォード(Stratford)周辺を観光する
ストラトフォードでは、観光者向けにRiver Tourも行っています。Royal Shakespeare TheatreやHoly Trinity教会など、主要な観光スポットをエイヴォン川から楽しむことができます。興味のある方はぜひ体験してみてください。
出典:当サイト撮影
図:River Tour Route
最後になりますが、『ストラトフォード・アポン・エイヴォンの観光地を写真で紹介』した記事も書いてますので、よかったら読んでみてください。