【絶景】イングランドの白いチョークでできた断崖絶壁のビーチー岬
こんにちは!イギリス好きのAoneko( @blue_cats03)です。今回はイングランド・イーストボーンの町の近くにあるチョーク岩からなる岬(ビーチヘッド)を紹介します。
ビーチー岬(ビーチヘッドとは?)
イングランド南東部の海外(グレートブリテン島の南東海外)には、真っ白なチョーク岩の崖が連なっています。その中でもひときわ高い場所が、ビーチヘッドと呼ばれる断崖絶壁の岬です。
海面からの高さは162メートルもあります!
チョーク岩の「チョーク」というのは、教室の黒板で使っていたあのチョークと同じものです。主に炭酸カルシウムでできており、岩石の種類で言うと石灰岩の一種です。
「カチカチに固まっていない石灰岩」みたいなイメージですね。
ビーチヘッドの場所とアクセス方法
ビーチー岬はイーストボーン・バラの所有地であり、イーストボーン駅(Eastbourne Railway Station)から車やタクシーでアクセスできます。
公共交通のバスはイーストボーン市内の途中までしか行けないので、観光でビーチー岬に行く場合はタクシーがお勧めです。
ビーチヘッドの歴史
ビーチヘッドのチョーク岩ができた時代は白亜紀の後半で、約1億年から6600万年前までの期間だと見積もられています。当時はまだこの辺り一帯は海の底で、海底に沈殿した炭酸カルシウムが白い泥となり、その泥がやがて固まってチョーク岩へと変化していきました。
その後、地殻変動によって海底が上昇(隆起)し、チョーク岩の地層は現在のように陸地になりました。
波の浸食と崩壊でビーチヘッドは垂直の絶壁になった!
今から約1万年前に氷河期が終わり、間氷期に突入してから、世界的に海面の上昇が起こりました。この海面上昇によって、それまで地続きだったグレートブリテン島とユーラシア大陸は海に隔てられ、イギリス海峡ができたのです。その結果、ビーチヘッドを含むグレートブリテン島の南側の海岸では波による浸食が進み、陸地を構成していたチョーク岩が削られていきました。
ビーチヘッドは、波による浸食で崖の下が削られ、削られた部分の上の崖は支えがなくなって崩壊します。「下が削られ、上が崩壊する」を繰り返すことで、ビーチヘッドは垂直な崖が形成されました。
ビーチヘッドの崖下には崩壊したチョーク岩のかけらがたくさん散らばっています。
ビーチヘッドのチョーク岩
ビーチヘッドのチョーク岩はただ削られやすいというだけでなく、硬い岩石の層に内側から支えられた構造をしています。この硬いチャートの層があることで、雨などによる地表面からの浸食が抑えられ、台地の端のような垂直な崖が形成されたと考えられます。
ビーチヘッドの崖はプランクトンの殻からできている!
チョーク岩の原料はプランクトンの殻です。高さ162メートルもあるビーチヘッドの白い崖が、ほぼすべてプランクトンの死骸でできています。このことを知ると、3000万年以上という地層の形成に要した時間の長さが、実感を伴って想像できます。
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ビーチヘッドの関連書籍
本記事は『美しすぎる地学事典』のビーチヘッド(イングランド)を参照の上、執筆しました。
『美しすぎる地学事典』は、世界遺産をある程度知っている大人でも知らない場所が沢山あります。美しい地球の秘所のカラー写真は見ているだけで圧巻です!