脳番地とは何か
脳の神経細胞は、同じような働きをする細胞同士が集まって、特定の場所に拠点となる基地を作っています。私たちが何かをしようとする時は、その内容によって、それぞれの基地を作っている神経細胞を活用します。
例えば、思考するときはA地点の基地、運動するときはB地点の基地を使うなど、役割ごとに基地があります。
どの場所にどの基地があるのかを役割ごとに割り振ったものが「脳番地」です。
脳番地は大脳の部分を、右脳と左脳で各60ずつ、合計120の数字に割り振られております。これにより、どの脳番地がどんな役割をしているのかがわかります。
大脳に割り振られた120の脳番地は、複数の脳番地でネットワークをつくります。そして、そのネットワークは成長していきます。
年齢を重ねるごとに脳の神経細胞は減っていきますが、上記のネットワークを強化することで脳の機能も強化できるのです。
120の脳番地をひとつひとつ解説していくことは難しいですが、下図のようにおもな脳番地を8つにまとめてみました。
出典:著者作成
図:おもな8つの脳番地
A: 思考系脳番地
→ 学者や組織のリーダーなどはこの番地が強い人が多い。
B: 運動系脳番地
→ アスリートや職人などはこの番地が強い人が多い。
C: 理解系脳番地
→ 弁護士や新聞記者などはこの番地が強い人が多い。
D: 感情系脳番地
→ 役者などはこの番地が強い人が多い。
E: 視覚系脳番地
→ 芸術家やレーサーなどはこの番地が強い人が多い。
F: 言語系脳番地
→ 司会者や営業職などはこの番地が強い人が多い。
G: 聴覚系脳番地
→ 音楽家や同時通訳者などはこの番地が強い人が多い。
H: 記憶系脳番地
→ 外交官や税理士などはこの番地が強い人が多い。
※本記事は加藤俊徳氏(医師・脳科学者)の『記憶力の鍛え方』を基に記載しております。