オックスフォード大学イアン・ゴールディン教授が考えるベーシックインカムの未来
こんにちは!「イギリス留学のサイト」を運営しているAoneko( @blue_cats03)です。今回は、オックスフォード大学イアン・ゴールディン教授のベーシックインカム(最低所得保証)に関する考えをまとめてみました。
現在、欧米を中心にベーシックインカム制度の導入議論が沸き起こっています。
資本主義の枠組みの中で失業者らをどう救済するかについて英国オックスフォード大学イアン・ゴールディン教授の見解をまとめてみました。
→【ベーシックインカムの未来】英国Oxford大学教授の意見https://t.co/zlcgTfF9wm— Aoneko Lab (@blue_cats03) December 10, 2020
イアン・ゴールディン教授の経歴
イアン・ゴールディン(Ian Goldin)教授は、オックスフォード大学グローバル化・開発学部の教授です。2003年から2006年まで、世界銀行の副総裁を務め、またそれ以前に、南部アフリカ開発銀行の代表取締役およびネルソン・マンデラ大統領の顧問を務めた経験もあります。
公式サイト: Ian Goldin
ベーシックインカムのあり方
イアン・ゴールディン教授は、ベーシックインカムの制度そのものに賛成している一方で、無条件にすべての人に支給する仕組みには反対しています。
政府は強力なセーフティネット(安全網)を持つべきだが、それを必要としない裕福な人々にまで支給すべきでない。財源に限りがあるなかで、必要とする人々に手当を集中させることが重要だ。裕福な人には課税すべきだ。(イアン・ゴールディン教授)
ベーシックインカムと就労意欲
ベーシックインカムを受給することで就労意欲がそがれてしまうという意見がありますが、イアン・ゴールディン教授は、支払う金額を基本的な生活に必要な支出をまかなえる最低限の金額にすることで、ベーシックインカムが構造的に失業者を増やす形にならないと述べています。
資本主義とベーシックインカム
イアン・ゴールディン教授は、ベーシックインカムはセーフティネットの一部であり、資本主義社会に必要な仕組みであると説いています。
最も強固なセーフティネットをもつ国は、最もダイナミックな資本をもつ国でもあるとも述べています。
ベーシックインカムがあるからリスクをとれる
セーフティネットが強固になれば、人々は転職などのリスクを取れるようになります。
資本主義は起業家精神であり、他人と違うことをし、リスクを取ることだ。人々が失敗してもリスクをとることをやめないような社会が望ましい。(イアン・ゴールディン教授)
ベーシックインカム導入に際して政府や企業が担うべき役割
イアン・ゴールディン教授は、ベーシックインカム導入に際して政府や企業は完全雇用の社会を目指す必要があると説いています。
失敗した人に救済の手を差し伸べ、第2のチャンスを与える必要がある。(イアン・ゴールディン教授)