サンバイオの株価についての考察
まず、サンバイオの会社概要を簡単に述べますと、サンバイオは、再生細胞技術による創薬ベンチャーです。
【会社概要】
サンバイオ株式会社
(英文社名) SanBio Company Limited
2015年(平成27年)4月 東京証券取引所マザーズ市場へ上場(証券コード: 4592)
筆者がサンバイオに注目したのは、治験結果速報(2019/01/29)の翌日(2019/01/30)から株価が暴落し、4日連続のストップ安となり、5営業日で約8割を飛ばす暴落となったからです。
また、資産200億円トレーダーとして有名なcis氏のtwitterでの発言も気になったからです。
とある連続ストップ安株36万株購入してみた 流動性オーバーなので売れない恐怖でぷるぷる@cissan_9984
筆者は、
え!! cisさんサンバイオ株買ってる!!
となり、そこからサンバイオ株についての考察をはじめました。
※ちなみに筆者は、サンバイオ株は企業分析などをまったくせずにノーマークだったので、暴落後に飛びついて購入すると火傷しかねないと判断し、今回は購入を見送りました。
なお、cis氏は最近本を出されました。資産200億円トレーダーの投資や勝負事に対する哲学・思考法などを学べることのできる一冊です。難しい内容はほとんどなく、さくっと読める本です。
cis氏に興味がある人なら、より楽しめると思います。
株価が1万2000円台まで上昇した背景と株価暴落の要因を分析
まず、サンバイオの株価が1万2000円台まで上昇した背景を分析しました。
調べた結果、2018年11月以降、外傷性脳損傷の日米治験良好との情報から、株価が急騰したことがわかりました。
一方で、2019年1月末に慢性期脳梗塞の米国治験不調の速報からストップ安が続いたことがわかりました。
サンバイオ社長 森敬太氏の発言
2019年1月末に株価が暴落しましたが、その後、サンバイオ社長の森敬太氏がどのような発言をしているのか、調べてみました。
※森敬太氏の発言は、東洋経済の情報を基に記載してます。
慢性期脳梗塞の米国治験の結果は不調であったが、諦めてはいない。
現時点では、最終的な結果は出ていない(2019年1月末)。そのため、詳細はわからない。可能性が完全に断たれたわけではない。詳細データ開示後、共同研究先の大日本住友製薬とも協議をしながら検討していく。
考察
まず、2019年1月末に米国での治験不調の影響からストップ安が続きましたが、治療法のない脳神経疾患における細胞薬への期待は依然として大きいと筆者は考えております。
一方で、暴落前のサンバイオの株価は過熱しすぎていたのかなとも思料します。なかなか説明がしづらい水準でしたし。
株価格の急騰の背景には、サンバイオが開発する再生細胞薬「SB623」の臨床試験にて、2018年11月、外傷性脳損傷に関して「運動機能の改善が認められ、2020年1月末までの承認申請を目指す」との発表から、投資家の買いが殺到しました。加えてその時は、慢性期脳梗塞の臨床試験もきっとうまくいくだろうといった期待から株が買われていたと思います。
サンバイオは新薬が成功するまで利益も見えなく、発行済み株式数も少ないので、臨床試験不調といった悪い材料が重なれば株価が暴落するのは避けられないのかなとも思います。
投資家として、リスク管理の大切さを学ぶ事例でした。そして、今後もサンバイオの動向を見ていこうと思います。