住居を事務所にする場合は個人事業主より会社のほうがお得
こんにちは! Aoneko( @blue_cats03)です。
今回は、会社と個人事業主のどちらが事務所兼自宅の経費を落とせるかを解説します。
【サイト更新】
『事務所兼住居の経費は個人事業より会社がお得』
会社の場合は、自宅兼事務所の自宅部分の一部を経費扱いにすることができます。
会社が住居を借り上げて、「社宅」として取り扱うことで、家賃の住居部分の概ね50%を経費にするというテクニックが使えます。https://t.co/WaStS8VyxS pic.twitter.com/FLsJfeYUMq— Aoneko Lab (@blue_cats03) April 22, 2020
先に結論から言うと、会社のほうがお得です。事務所兼自宅の場合、会社なら自宅の一部を経費扱いにして、さらに会社で住居を借り上げて「社宅」にすれば節約できます。
出典:当サイト作成
個人事業と会社での家賃認定の違い
個人事業主が住居を経費にする場合
個人事業主は、事業に必要な支出を経費として収入から差し引けます。
もちろん、自宅兼事務所として利用しているときの家賃などもです。
その場合は、事務所としての業務にかかる部分のみ(按分)を計算して経費として申告できます。
しかし、自宅としてプライベートな領域の家賃は家事関連費ですので、いっさい認められません。
家賃の経費を計算するのに面積で分けようと思って、事務所に該当する場所を考えてみたら、パソコン周辺と書類置き場だけだった、というのはよくある話です。
加えて、生計を一緒にしている家族、例えば、両親が保有する土地を借りているからといって、親に地代を払っても、個人事業の場合はこれを経費として認められません。なぜなら、所得税法では、生計をともにして一緒にくらしている家族へ計画的に所得を分散することで、所得税を安くすませようという考え方を規制したいからです。
会社が住居を経費にする場合
一方で、会社の場合は、自宅兼事務所の自宅部分の一部を経費扱いにすることができます。
会社が住居を借り上げて、それを「社宅」として取り扱うことで、家賃の住居部分のおおむね50%を経費とすることができます。
ここは大事なポイントですね!
会社をつくって、社長が自宅の一部を事務所や作業場として使用しても、実際には仕事で使うスペースは全体の半分にも満たないでしょう。
そこで、仕事で使う以外のスペースは社宅とし、その分の家賃相当の半額を経費扱いにします。
そうすれば、節税効果が得られます。
ただし、世間相場に比べて、条件(広さや間取り、室内の豪華さなど)が非常にいい物件に関して、社長が会社から「経済的利益」を受けたと判断されてしまいます。
つまり、現物の給料として認定されるので注意が必要です。
個人事業と会社での家賃認定の違い
個人事業と会社での家賃認定の違いを計算してみましょう。
モデルケースとして、全体120㎡、事務所使用20㎡、家賃18万円とした場合に個人事業と会社でどれくらいの差が生まれるのか計算してみます。
出典:当サイト作成
事務所使用20㎡にした場合
【個人事業の場合】
事務所の家賃認定:
18万円×20㎡/120㎡=3万円
【会社の場合】
事務所の家賃認定:
18万円×20㎡/120㎡=3万円(A)
社宅の家賃認定:
(18万円 - 3万円)×50%=7.5万円(B)
A+B=10.5万円
どうでしょうか?
月々の家賃認定の差は7.5万円です。
年計算したら7.5万円×12カ月=90万円です。
この場合、会社の方が断然お得だと言えますね。
会社が住居を経費にする場合
会社でも個人事業でも、どこまでを事務所使用にするべきかの判断は顧問税理士に直接確認すると良いと思います。
また、筆者の場合は、財務、会計、経理の疑問がある場合、「KnowHows」というサイトを使って財務や経理などの勉強をしています。
「KnowHows」は、最初に登録(無料)する必要がありますが、「資金調達」、「法務」、「税務」、「人事」などあらゆる事業課題をみんなで解決しあうオンラインプラットフォームなので、とても役に立ちます。
今回のような経費などについての疑問も「みんなで事業相談」にて問い合わせることができます。
出典:KonwHows HP
経理処理の基本知識
出典:KonwHows HP
みんなで事業相談
「KnowHows」の利用には登録が必要ですが、無料なので、登録しておいて損はないと思います。
参考文献
今回の記事で参考させていただいた本は、「改訂4版 個人事業と株式会社のメリット・デメリットがぜんぶわかる本」です。
会社を設立する際、「個人事業でやるか、それとも会社をつくるべきか」悩むかと思います。
この書籍は、税金、経費、手間、社会保険などの面から見て、個人事業と会社のどちらにしたほうがメリットが大きいのかを、わかりやすく解説しております。
また、「ど素人からわかる! フリーランスの申告と節税 (お金のきほん)」は、独立後にやるべきことの全体像を掴むことができます。独立して間もない方にオススメの一冊です。
独立後に手続きが必要な「青色申告」、「複式簿記」、「年金」、「保険」、「税金」などの概要を学べる一冊です。
「ど素人からわかる!フリーランスの申告と節税」(学研パブリッシング)って本を買いましたが面白かったです。自宅兼事務所の経費按分の計算例とか載ってました。最近フリーランス向けの経理の本がたくさん出てるので嬉しいです。 pic.twitter.com/vM8Tt3W78Z
— 森砂季 (@mori_saki) January 4, 2015